一般社団法人

日本詩人クラブ

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詩界功労顕彰

令和6年度詩界功労顕彰

広島県福山市ふくやま文学館・中国新聞備後本社「木下夕爾賞」に決定

2024(令和6)年度の詩界功労顕彰は3月9日の理事会で、会員の高山利三郎氏から推薦された、広島県福山市のふくやま文学館と中国新聞備後本社による「木下夕爾賞」に決まりました。
木下夕爾賞は福山市に生まれ暮らした詩人・木下夕爾をしのび、2002年に創設された賞です。詩作を通して児童・生徒の感性と表現力の育成を目指そうというもので、全国の小学生・中学生を対象としています。22年にわたって募集、選考、表彰という地道な活動が続けられ、入賞作品30点を掲載した『木下夕爾賞入賞詩集』を毎年発刊しています。
こうした活動が詩の普及に貢献したと認められ、今回の顕彰となりました。
表彰式は6月8日の総会の前に行われ、福山市からふくやま文学館主事の赤木理恵さん、中国新聞備後本社代表補佐兼編集部長の久保木要さんが出席され、太田会長から表彰状と記念品が手渡されました。
写真上は左から太田会長、赤木理恵氏、久保木要氏。写真下は表彰状です。

(文責・秋山公哉)

令和5年度詩界功労顕彰

岡山県赤磐市永瀬清子の里づくり推進委員会に決定

令和5年度の詩界功労顕彰は、3月11日の理事会において、会員の高山利三郎氏からご推薦をいただいた、「岡山県赤磐市永瀬清子の里づくり推進委員会」に決定いたしました。
岡山県のみならず日本を代表する女流詩人、文化人としての業績を顕彰し、永瀬清子の里づくり推進委員会という事業が始められました。その事業の一環として2002年に岡山県内の小・中学生を対象に、次世代を担う子供たちの豊かな心の育成と文化の向上を目指し、永瀬清子賞を創設、詩のコンクールが始められました。その作品集として、長年に渡って、『おかやまのこどもの詩』を発刊し続けています。その活動は20年間という長きに渡るもので、今後の活動も大いに期待されるものであります。
以上のような詩の普及、啓発活動が認められ、この度の顕彰といたしました。
なお、表彰式は、6月10日の総会の前に取り行われました。岡山県から赤磐市の坪井秀樹教育長と白根直子学芸員が遠路上京され、北岡会長より表彰状、記念品が授与されました。
写真上は北岡会長から表彰状を受けとる赤磐市の坪井秀樹教育長、写真下は表彰状です。

(文責・吉田義昭)

令和4年度詩界功労顕彰

茨城県下妻市わらべうたあそびランド詩集編集委員会に決定

令和四年度の「詩界功労顕彰」として表彰いたしました団体、茨城県下妻市わらべうたあそびランド詩集編集委員会の活動についてご紹介します。
下妻市は筑波山の西側に位置し、筑波根詩人と言われた横瀬夜雨(やう)の生まれた所です。大正、昭和初期、野口雨情、北原白秋、西条八十らが指導し、童謡、自由詩教育が盛んに実践された地域でもあります。
詩集『くさぶえ』は、一九九〇年下妻市出身の作詞家門井八郎氏の提唱により、年二回の発行を始め、現在まで三十二年間継続活動されております。この詩集の特色は、小・中学生の作品を載せているだけでなく、幼児(保育園児、幼稚園児、こども園児)の口頭詩(こうとうし)を載せていることです。言葉が書けない幼児の言葉を保護者、保育士、先生が記録して口頭詩としています。一瞬で消えてしまう子どもの言葉を大切に残すというもので、多くの人たちの努力によってできるものです。詩を作ることによって感性が育まれ、豊かな人間形成になっていると思われます。
このような活動を永くされてきたことに対して表彰をするものです。なお「詩界功労顕彰」は、本会員の推薦により、理事会によって決定したものです。
写真上は編集委員会の 武井隆志氏(左)と北岡会長(右)、写真下は表彰状と詩集『くさぶえ』です。

(文責・高山利三郎)

令和3年度詩界功労顕彰は岐阜県養老町愛の詩募集実行委員会に決定

今回で3回目となる詩界功労顕彰は、岐阜県養老町の養老町愛の詩募集実行委員会(会長 養老町長 大橋孝)に理事会で決定いたしました。その活動内容は、次のようなもので、21年間という長期にわたる文化活動が高く評価されました。
〇目的
養老町では、「養老の滝」にまつわる孝子伝説の尊い心を受け、「親と子が心豊かにふれあうふるさと」を提唱している。家族愛をテーマにした詩の募集を行うことで、家族の絆、人への思いやり、感謝の心を大切にするまちづくりを目指し、町内の文化を高めるとともに、過去から現在、そして未来へと「親孝行の心」を受け継いでいく、さらに全国へ「親孝行のまち養老」を発信している。
〇対象
「小中学生の部」と「一般の部(高校生を含む)」があり、全国より募集している。
活動期間
2000年から現在まで21年間継続しており、今後も続けていく予定である。
〇作品募集期間
6月から9月までの約3ヶ月間で、町内の小中学校においては、夏休みの課題とし、約90%以上の応募があり、PTAの応募も年々増加している。応募数は、毎年2000編以上あり、全国からも増えている。
〇賞および審査方法
両部門とも最優秀賞、優秀賞を設けている。本には佳作の作品も掲載している。 審査は、1次2次、最終と3回実施している。今年度の審査員は、冨長覚梁氏、椎野満代氏、頼圭二郎氏、岩井昭氏、天木三枝子氏であり、いずれも日本詩人クラブ会員の方々である。
21年間にわたり、養老町が発信した家族愛をテーマとした詩作文化活動は、子供たちの心の成長と詩の普及に大きな成果を上げられたと考えられます。今後とも継続、発展されることを期待します。
なお、表彰式は、6月5日㈯に予定されていました総会席上で実施の予定でしたが、コロナの為中止となりましたので、表彰状と記念品を養老町にお送りいたしました。

(文責・高山利三郎)

令和2年度詩界功労顕彰は北東北子どもの詩大賞委員会に決定

令和元年度創設された詩界功労顕彰は、今年度、秋田県北秋田市の北東北子どもの詩大賞委員会(委員長亀谷健樹氏)に理事会で決定いたしました。北東北子どもの詩大賞委員会は、26年間にわたり、北東北3県(青森県、岩手県、秋田県)の子供たちのみずみずしい感性を引き出し、未来への大きな夢と希望のある人間形成を図るために、子どもの詩大賞を創設し、児童詩普及の活動を今まで継続してきました。
この活動のきっかけとなったのは、当時合川町(現在北秋田市)の町長であった詩人の畠山義郎氏(故人)の呼びかけでありました。畠山氏は、子供たちにとって人間形成のもととなる言葉や感性を育むことの重要性に気づかれ、この活動を始められたものです。今日までには、紆余曲折があったようですが、26年間地道に活動されてきたことが、理事会で賛同を得られました。
この会の代表は、秋田県の詩人亀谷健樹氏(日本詩人クラブ会員)が務められ、事務局は、北秋田市合川公民館内(事務局 杉渕敬輝氏)に置かれています。3県の児童生徒の作品を募集し、1次2次の審査を経て、大賞、入賞、佳作を決定しています。現在、2次審査員は、佐々木久春氏、藤田晴央氏、朝倉宏哉氏の3名の詩人が務めています。また協賛として、北秋田市教育委員会、青森県詩人連盟、岩手県詩人クラブ、秋田県現代詩人協会、地元の企業団体等が会を支えています。
第26回の「北東北子どもの詩大賞」には、180編の応募があり、これまでの参加作品は、13067編に上るとのことです。北東北3県に根付いた詩の普及活動であることが分かります。
なお、表彰式は、6月13日に予定されていました総会席上で実施の予定でしたが、中止となりましたので、現在理事会で検討しているところです。

(文責・高山利三郎)

福島県矢吹町図書館に初めての詩界功労顕彰

2019年6月8日に行われた第70回(一社)日本詩人クラブ総会で本年度創設されました詩界功労顕彰の表彰式がありました。この顕彰は、広く詩の普及啓発を目的として、永く地道に活動されているグループや団体等に感謝と評価の意を表し、連帯の思いを込めて光を当てるものです。
本年度、詩界功労顕彰を受賞されたのは福島県矢吹町図書館様でした。矢吹町図書館が表彰されたのは、つぎのような活動が認められたものです。
現在の子供たちは、物質的に恵まれているが、心には多くの悩みや課題を抱えている。その中で生活を見つめ自分を見つめ生きた言葉や真実の言葉を求めて詩を作る行為は大切なことであると考える。当図書館は、30年という永きにわたって「さわやか詩集」に子供たちの詩作品をまとめ、発行し続けたことは刮目すべき活動である。現在の詩の世界が低迷する中、若い世代が詩に関心を持つことは底辺を拡げるという意味でも大変貴重な活動と評価しました。
当図書館は、詩の発展に寄与すると共に子供たちの感性と健やかな心の育成に貢献されたことに心より拍手を贈りたいとおもいます。これからも地域において詩の普及啓発にご尽力されますように祈念しております。
表彰式には、矢吹町教育委員会教育振興課副課長小椋勲様、矢吹町図書館館長佐藤寛子様にご出席いただき、川中子会長より表彰状と記念品(楯)が授与されました。佐藤寛子館長様よりお礼の言葉と矢吹小学校の2年生の詩「たんぽぽ」、「二のみやきんじろう」が披露され、会場からたくさんの拍手をいただきました。
全国には矢吹町図書館のような活動をされているグループや団体等があるかと思います。会員の皆様には是非ご推薦いただきたいと思います。

(文責・高山利三郎)